写真家 小松健一・オフィシャルサイト / Photographer Kenichi - Komatsu Official Website

2009年5月9日 VIVO時代の写真家から学ぶもの

5月9日から始まる写真展「丹野章の戦後」の内覧会とオープニングパーティが8日夜おこなわれた。ちようど始まる頃、初夕立が止み大都会に二重の虹が架かった。何か不思議な光景だった。パーティは丹野さんの人柄もあって大勢の人が参集した。初めにあいさつに立った日本写真家協会会長の田沼武能さんをはじめ、主な写真家は細江英公、芳賀日出男、田中光常、熊切圭介、石川文洋、桑原史成、木村恵一、英伸三、松本徳彦、芥川仁、市原基さんら。その他に元文化庁長官、落語家の立川志遊師匠、各カメラ雑誌編集長、各カメラメーカーの面々など多彩な顔ぶれが写真談議に花を咲かせていた。

パーティ会場で。丹野、細江両大先輩と若輩のわたくしです   (photo:T.shiozaki)
パーティ会場で。丹野、細江両大先輩と若輩のわたくしです
(photo:T.shiozaki)

なかでも丹野さんのVIVOの同志でもある細江英公さんが語った、「丹ちゃん」をはじめ、若かりし奈良原一高、川田喜久治、東松照明、佐藤明さんの6人のメンバーとのエピソードは興味深かった。それに日大の学生時代から3年間、丹野さんのアシスタントをした熊切圭介さんの当時「アパッチ砦」と呼ばれていた丹野事務所があったアパートの共同炊事場での暗室作業の苦労話などは、大きな笑いに包まれた。いま、日本写真家協会副会長の重責を担い写真界で大きな役割を果たしている熊切さんの「私が曲りなりにもこうして写真家として生きていられるのは、あの丹野さんの所での厳しい日々があったからだと思います」と言う言葉を感慨深く思ったのは僕だけではないだろう。 二次会は、僕が主宰する写真研究会「風」のメンバーをはじめ、京都、名古屋から参加した写真家たちと蕎麦湯割りでやった。同じ店に熊切、桑原、木村、、英、芥川、高井潔さんとキャノンの人たちがいて盛り上がっていたので、最後に合流した。日本写真家ユニオンの副理事長を務めている宮崎の芥川さんと久しぶりにじっくりと創作のことについて話した。彼の写真にかける熱い思いがひしひしと伝わり、僕も一層がんばらねばと誓いを新たに帰路についた。愉快な一日であった。ありがとう・・・・・・。

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