人と海のフォトコンテストして多くの人に親しまれてきた「マリナーズ・アイ」(主催:財団法人全日本海員福祉センター、後援:国土交通省)は、今年で20回目を迎える。応募の締め切りは6月15日(必着)。海に係わる写真なら何でもOKなので、どしどし応募して欲しい。(問い合わせ03-3475-5390)写真展は本年は記念展として、8月に東京芸術劇場で第1回展からの入賞作品を同時に展示。500点を超える大規模な展覧会となる。7月に神戸市庁、9月に北九州市立美術館、他で開催される。また20回記念の作品集も刊行される。
実は、僕はこのコンテストの審査員を16年前から務めさせてもらっている。最初は、写真家の丹野章さんと北洋写真家として知られる平野禎邦さんの二人がしていたが、平野さんの突然の癌での死によって、僕が引き受けることとなった。彼とは長い付き合いで、自宅のあった根室にも何度も泊まりにいった。とにかく海と写真に関しては、とてつもない情熱を持っていた。酒もめちやくちゃ強くて、彼と会う度にいつも圧倒されていたのだ。写真を撮るために北洋船にコックとして乗り込み何ヶ月も厳寒の海で生活をした。あげくのはてには、魚労長の娘さんと一緒になり、根室に住み着いたのである。彼が残した一本の写真集『北洋』(小学館)は、いのちのこもった傑作である。
第20回記念 人と海のフォトコンテスト「マリナーズ・アイ」のポスター