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2009年5月13日 風の町のトゲクリガ二とシロウオ

3日目にしてようやく雨が止む。朝4時、岩木山がホテルの窓から見える。

五所川原ー蟹田ー今別ー三厩ー竜飛岬ー金木取材

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太宰が「蟹田ってのは、風の町だね」といったように蟹田に入ったら突然強風に見舞われ、何度も帽子が飛ばされる。蟹田川の岸辺にできた仮設の出店で待望の旬のトゲクリガ二とシロウオのおどり食いを食べた。トゲクリガ二は北海道の毛蟹の小型版のような感じであったが、味噌や身が濃厚でぎっしり詰まっている。シロウオは口の中で噛まずに活きたまま喉に流し込むのが通な食べ方だそうだ。喉のなかでシロウオがピチピチと暴れるのを感じるのがたまらないと「外が浜太宰会」会長の石田悟さんは、力説した。

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「ここは本州の袋小路だ・・・・・」と太宰が書いた竜飛は、2月に来た時は風速40メートル近かったが、今回も津軽海峡は荒れていた。
 
 

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左端が活きたシロウオ、醤油を注すと一気にあばれだす。丼の中がシロウオと茸の卵とじ。右端がシロウオの天麩。真ん中の小鉢は、太宰の好物だった篠竹の子の煮物。シロウオセット定食、しめて1200円也。 ちなみに、シロウオ(素魚)とシラウオ(白魚)は、よく混同されるがまったくの別物。しかし、蟹田ではシロウオのことを「白魚」と書いていた。地方によっていろいろと呼び方がことなるらしい。

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