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2009年5月30日 「JPU第4回オリジナルプリント展」 6月12日まで

珍しく丸4日間、アルコールを一切絶って極めて健康的な生活を送っていたのに、東京へ戻ったとたんパーティのハシゴだ。ここ数年は、パーティなどにはあまり顔を出さないように心がけてきたが、昨日はやもうえなかった。最初は、英伸三作品展「里と農の記憶 1965-2001」のパーティだ。写真展は、JCIIフォトサロンで5月31日まで。久しぶりに英さんのすばらしいプリント作品を見せてもらった。青春時代に、英さんの代表作『農村からの証言』(朝日新聞社刊)に憧れて、上州の片田舎から上京した頃を思い返した。一見の価値は十二分にある。いま、日本が抱えている食、環境、家族、高齢化など多くの問題の根っこがここにあるのだ。奥様の愛子さんの手料理はいつもながらに美味しく、お元気そうで何よりだった。帰りには、わざわざ一階の玄関まで見送っていただき恐縮の至りでもあった。

たまたま会場に居合わせた、フォトエデターの堀瑞穂さんと写真弘社の柳沢卓司社長とニコンカメラの方の4人で、タクシーで銀座にあるギャラリー新居へ駆けつけた。この日、「日本写真家ユニオン第4回オリジナルプリント展」のオープニングパーティが開かれていたからである。出品者は、水越武さんをはじめ、吉田繁さん、佐藤理さんら5人のJPUメンバーだ。それぞれ個性的な美しい作品で見ごたえがある。初日にもかかわらず、すでに水越さんの作品など何点か売れていた。この展覧会は、日本の中にオリジナルプリント写真の魅力と市場を広めることを一つの目的として、4年前にギャラリー新居と写真家ユニオンが提携して企画したものだ。その時から僕はJPUオリジナルプリント委員としてこの写真展に係わってきている。この日は、学生や若い人たちが次々と会場に訪れていてうれしかった。いま、都内にある60ヶ所のギャラリーで写真展が開かれている「東京写真月間」の影響もあるのだろう。ともあれ、実際に会場に出かけ、身近でオリジナルプリントのすばらしさを感じていただきたいのである。

日本写真家ユニオン第4回オリジナルプリント展・ギャラリー新居東京店(銀座)で、出品者を囲んで記念写真。
日本写真家ユニオン第4回オリジナルプリント展・ギャラリー新居東京店(銀座)で、出品者を囲んで記念写真。

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